アンズの金木犀(きんもくせい)タルト | 静岡県静岡市の西洋菓子店「夢天菓」

先週土曜日、今年もどこかで金木犀が咲いたようです。

風に金木犀の香りが混じっていると、
「完全に秋だな･･･」と毎年思います。

そんな中、店頭ではこんなタルトが並んでいます。

≪　アンズの金木犀タルト　≫です。

中国のお酒で『桂花陳酒(けいかちんしゅ)』というのがあります。
これは金木犀を白ワインで漬けたお酒で、食前酒に使われる甘いお酒です。

この桂花陳酒で作ったシロップで干しアンズを柔らかく戻し、
アーモンド生地の中にいれて一緒に焼き上げたタルトです。

金木犀の香りがアンズの味を引き立ててくれるだけでなく、
こうすることで甘さが加わりバランスの良い甘酸っぱさになるのです。

仕上げはアンズのジャムを表面に塗り、
ホイップクリームとバターで焼いたうす焼きパイ、

そして粉砂糖をふった干しアンズをのせてあります。

このホイップクリームの役割は大きく、
全体の味を豊かにし、まろやかにしてくれます。

しかしながら金木犀は長く咲きません。

香らなくなったら、来年の秋まで忘れられてしまいます。

その儚さが金木犀の美なのかもしれません。

それに準え、≪アンズの金木犀タルト≫もあまり長くは販売しません。
桂花陳酒も多く仕入れていないのです。

今漬けてあるアンズがなくなったら、今期は終了です。

どうぞお早めにご賞味ください。

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【特注ケーキご紹介コーナー】

先週も素敵なオーダー満載です！

それではご覧ください。

≪　ラズベリーとパッションフルーツのケーキ　21cm　≫

良くある組み合わせですが、やっぱり相性が良いんです。
ただこの二つは『酸味』が強いフルーツなので、
甘さとのバランスを整えるのが大事です。
ちょっと多めに仕込んだので、
近日「本日の気まぐれ」として店頭で販売します。
見つけたら召し上がってみて下さい。

≪　梨とブドウのタルト　15cm　≫

現在小ケーキとして店頭に並んでいるタルトです。
ジューシーなブドウに、梨のシャクシャク感が絶妙です。
台はクルミを散りばめたチーズ風味のパイで、
表面にキルシュ(さくらんぼリキュール)のカスタードクリームを塗ってあります。
人気があるタルトなので、夏の終わりから秋にかけて毎年作るんですよ。
今回も気に入って下さったようで嬉しいです。

≪　ブドウのショートケーキ　15cm　≫

種なしのピオーネというブドウで作ったショートケーキです。
ピオーネは巨峰とマスカットの交配種で、
味、香り、食感共にブドウとして気に入っています。
間にもピオーネがたっぷり。スポンジには巨峰のジュースが染み込んでいます。
今の時期にしか出来ませんので、オーダーはお早めにお願いします。

≪　フルーツ・チョコデコレーション　15cm　≫

当日、「遅い時間でもよいからインパクトのあるケーキが出来ないか?」と言われ、
作ったのがこれです(((^o^)))
チョコのスポンジと特製チョコクリームにフルーツを沢山サンドし、
表面にもフルーツをこんもり盛ってからチョコレートで巻きました。
そして一部からクリームとフルーツがこぼれているようなデコレを施しました。
喜んで頂けるか不安でしたが、
お客様に「シャレオツ！」と言われてホッとしました。

≪　妖怪ウォッチ　“ブシニャン”　≫

【イチゴデコレーション15cm 　フルカラーイラスト(１)影なし】

今週も頂きました「ブシニャン」です。
ちょっと色づくりにも慣れてきました(笑)
でも下書きに苦労するのは相変わらずです。
面白いもので、ちょっとバランスが崩れると「エッ？何ニャンだこれ？」になるんです。
世間に浸透しているだけに、正確さに気を使います。

≪　アナと雪の女王　“エルサ”　≫

【フルーツデコレーション15cm 　フルカラーイラスト(１)影なし】

一方こちらは何回描いても描き慣れないキャラです。
同じ様に描いているつもりなのに、出来上がると微妙に違っています。
（実は前回使った下絵を使わせて頂いているのです）
もちろん今回は今回で良く出来たと自画自賛しましたが、
ブシニャン等も同様、完成されたキャラクターは
パーツのバランスや線の角度は本当に大事だなと、改めて思いました。

≪　プリ・パラ　“南みれい”　≫

【フルーツデコレーション18cm 　フルカラーイラスト(１)影なし】

プリ・パラは初めてのオーダーです。
これまでの美少女キャラクターとの大きな違いは「眼」でした。
光彩の中に光彩があるこの「眼」は、最初どうやって描こうか悩みました。
でもこれを描き分けないと、プリ・パラにならないような気がして頑張りました。
眼だけでも「影なし画像」で5色使い、
色を入れるコルネ(紙製の絞り袋)の先も最細にしての作業でした。
プリ・パラ、恐るべし！

≪　電車　“特急ふじかわ”　≫

【フルーツデコレーション15cm 　フルカラーイラスト(１)影なし】

一見「影あり画像」に見えますが、「影なし」です。
電車の画像は「線の枠」で区切られた部分が多いので、
その枠ごとに色を入れるために色彩豊かに感じるんですね。
もちろん電車によっては「線の枠」は少ないものもあるので（たとえば新幹線とか）
題材を選ぶ時の参考にすると、「影なし」でも「影あり」のような仕上がりが期待できます。

≪　700系新幹線　≫

【チョコデコレーション18cm 　フルカラーイラスト(１)影あり】

さて、その「線の枠」が少ない電車の登場です(笑)
ボディーの分け目がほとんどないですね。
こういった画像を「影なし」で描くとのっぺりする訳です。
そのかわり「影あり」で描くにはグラデーションの段階を多くしないと
立体的には仕上がりません。
写真では分かりにくいですが、ボディーの白い部分は白→グレーの階調を６段階に分けています。

原画を見ながら、下絵を線で色ごとに分けてから色を入れて行きます。
原画によって影の付き方が違うので、「カッコイイ影の画像」を選べるといいですね。

≪　ハイキュー　“ニシノヤユウ”　≫

【苺デコレーション18cm 　フルカラーイラスト(１)影なし】

繊細なアニメもカッコイイですが、
ぼくはこのくらい単純なものもインパクトがあって好きです。
（別に簡単だからじゃないですよ（笑））
特にこの画像は単純ながらも「動き」があり、
細かすぎず、きっちり色分けされた箇所が多いので画像にボリュームがあります。
広告やポスターなどに言えることですが、
構図を簡素にし、色数を少なくするほうが訴える力は大きいです。
その要素をこの画像は持っているような気がしました。

個人的に気に入っているイラストの一つです。